究極の選択

倒産する出版社に就職する方法・第57回

 

2月下旬、私は、通勤時間帯を過ぎ、車内も空き始めた京王線に揺られていました。相模原で開催される藤原ひろのぶ氏の講演会に向かっていたのです。

『買いものは投票なんだ』の刊行後、藤原氏の講演活動はさらに広がりを見せ、全国いたるところで開催、今年に入ってからだけですでに40回を数えます。

藤原氏はバングラデシュでの「ギフトフード」(スラム街の子どもたちへの食糧支援活動)にも力をそそぎ、2月頭から現地を訪問し、2週間にわたって滞在しているため、それを除くと、日本にいるときはほぼ毎日のように講演を行なっていることになります。

 

すでに何度か聞いている講演会に、私が2時間かけて相模原までわざわざ駆けつけるのには理由があります。

2万部を突破した『買いものは投票なんだ』の続編の準備です。まずは続編をどういう趣旨の本にするのかを定めねばなりません。私はその素材集めの一環として、スライドや動画などもまじえ視覚にも訴える講演の模様を動画で収録しておくことにしたのです。

腰痛が消えたあとで

倒産する出版社に就職する方法・第56回

 

「歩けるって、うれしいことなんだなあ」

 

あいだみつをと山下清を混ぜて便所の額縁に飾り付けたような言葉が漏れました。

2月11日、原因不明で痛めた腰は、翌12日朝には起き上がるのも、顔を洗うのも、トイレに行くのも一苦労の状態でしたが、その日の夕方あたりから快方に向かい、週の半ばを過ぎたことにはだいぶよくなっていました。

わずか1日で痛みの恐怖が体に染みついてしまったせいですべての行動がこじんまりしているものの、無事日常生活に支障のないレベルまで回復したのです。

あんなに痛かったのに、時間が経つとちゃんと治るもんなんですね。人体の不思議です。

とにかく腰が痛え

倒産する出版社に就職する方法・第55回

 

 

固まりきった腰の鈍痛と強烈な不快感により、私は真夜中に目を覚ましました。

数時間前、「一晩寝れば治る」なんて甘すぎる見通しを立てた自分を呪いながら、暗闇を睨みつけます。

しばらくおなじ姿勢を保ったため、腰が固まりつき、そこを発信源としたうずくような痛みが全身に広がっていくのです。

 

痛ぇ……けど、とにかくこの姿勢を変えてぇ。