コナン事変の追憶

倒産する出版社に就職する方法・第58回

 

いや、待てよ。この動画ってパソコンか何かに落としてんだっけ?

子どもが延々と柿食ってるだけの動画をどこかに保存した記憶などありません。きっとこのビデオで撮って、そのままにしてあるだけです。ビデオに収められたほかのすべての動画もおなじでしょう。

 

まずいな……。

究極の選択

倒産する出版社に就職する方法・第57回

 

2月下旬、私は、通勤時間帯を過ぎ、車内も空き始めた京王線に揺られていました。相模原で開催される藤原ひろのぶ氏の講演会に向かっていたのです。

『買いものは投票なんだ』の刊行後、藤原氏の講演活動はさらに広がりを見せ、全国いたるところで開催、今年に入ってからだけですでに40回を数えます。

藤原氏はバングラデシュでの「ギフトフード」(スラム街の子どもたちへの食糧支援活動)にも力をそそぎ、2月頭から現地を訪問し、2週間にわたって滞在しているため、それを除くと、日本にいるときはほぼ毎日のように講演を行なっていることになります。

 

すでに何度か聞いている講演会に、私が2時間かけて相模原までわざわざ駆けつけるのには理由があります。

2万部を突破した『買いものは投票なんだ』の続編の準備です。まずは続編をどういう趣旨の本にするのかを定めねばなりません。私はその素材集めの一環として、スライドや動画などもまじえ視覚にも訴える講演の模様を動画で収録しておくことにしたのです。

あの話を聞くまでは

倒産する出版社に就職する方法・第50回

 

 

「価格はどのくらいですか?」

私は印刷所の担当者にストーンペーパーの値段を尋ねました。

 

書籍に使用する用紙は、もともと原紙と呼ばれる大きなサイズから切り出されます。たとえば四六判と呼ばれるサイズの原紙は788ミリ×1091ミリの大きさです。みなさんのイメージしやすいところだと、拘置所の隅っこにあるトイレの広さくらい。畳半畳ほど。そう、だいたいそんなサイズ感です。

で、この大きな紙から、みなさん(未決囚)がそのトイレに腰掛けながら手にする一般的な単行本(四六判・188ミリ×130ミリ)だと、32枚分が切り出されます。

私が問うたのは、この原紙1枚あたりの値段です。