メビウスの輪

倒産する出版社に就職する方法・第72回

 

「1章ぜんぶ書き直す」って、この期に及んで何を言っちゃってるんでしょうか。

自動販売機に百円玉入れれば缶ジュースが出てくるように、印刷所に原稿渡せばゲラが出てくるわけではないのです。

ゲラにする際には、元の原稿に「誤脱字の修正」「用字用語の統一」「数字表記の統一」「事実関係の確認」などを行なったうえで、「文字の大きさ」「書体」などの指定書を作成し、印刷所に組版指定を行なうのです。それをもとに印刷所が組版を行ない「ゲラ」を出します。

なんかちゃうねん

倒産する出版社に就職する方法・第71回

 

さあ、カバーに使う写真は決まりました。

デザイナーに電話し、使用する写真とおおまかなデザインのイメージを伝えます。写真を確認したデザイナーからの「はぁ…」というため息は聞かなかったことにし、これでカバーはラフがあがってくるのを待つのみとなりました。

 

さて、続く課題は本文です。こちらもまだまだ課題は多いのです。

9月初旬のこの段階で、私と著者・藤原ひろのぶ氏の手元には『ぼくらの地球の治し方』の再校ゲラがあります。

ゲラとは、印刷物と同じレイアウトで組まれた試し刷りのことで、1回目のゲラを「初校ゲラ」、2回目のゲラを「再校ゲラ」、3回目を「三校」、4回目を「四校」(以下略)……と呼びます。

ゲラごとに著者と編集者、場合によっては校正・校閲者などがチェックをして、修正を入れ、印刷所に戻して、新しいゲラを出し、再びチェック……という手順を経ます。

酸欠とカバーデザイン

倒産する出版社に就職する方法・第70回

 

「酸欠やねん」

 

2019年9月初旬、都内喫茶店。

10月初旬刊行で進行中の藤原ひろのぶ氏の新刊『ぼくらの地球の治し方』の編集作業は佳境を迎えていました。タイトルは正式に決定し、続くはカバーデザインです。

カバーデザインはタイトルとともに本の顔ともいえる部分。内容を表現しつつ、書店店頭やネット書店でも一目でアピールできる存在感も重要になります。

写真か、イラストか、はたまた文字だけで表現するか、さらには使う用紙やその色合い、加工はどうするかまで、まさに編集者の手腕が問われるテーマなのです。